介護職と聞いて、一般的に最もイメージされるのがヘルパーや介護福祉士の仕事でしょう。そもそも、介護とは心身に何らかの障害を抱えている人に対し、その人に見合った日常生活上のサポートを行うことを意味します。介護を必要とする人が日常生活でなるべく支障が生じないように、本来の円滑な生活状態に近づけることが介護を行うことの目的となります。
したがって、介護現場で利用者の日常生活をサポートするヘルパーや介護福祉士は、まさに現場の最前線で中心的な役割を果たしている職種と言えます。
サポートの範囲が利用者の日常生活である以上、その仕事内容も幅広く多岐にわたります。人間の生活は起床してから食事をし、そこから仕事や学校などの社会生活を送り、さらに帰宅後は食事をして就寝するといったように、一定のパターンがあります。その間には洗顔や入浴、さらには排泄をしなければなりません。また、人によっては何らかのレクリエーションが必要になることもあるはずです。
いずれにせよ、介護現場でも同様に利用者の日常生活が以前と同じ生活環境になるように、できるだけ満足のいくサポートを提供することが必要になります。
もちろん、そのためには介護職にも専門的な知識やスキルを身につけることが求められます。例えば、食事の介助であれば、高齢者や障害者ならではの身体状況を理解した上で、自助具や体位、あるいは調理法や観察法を駆使できるようにしっかりと習得する必要があるでしょう。